カクテルについて

カクテルとは

ブルームーン
スミレの香りがします

カクテルといえば、鮮やかで甘いものを思い浮かべるかと思いますが、実際はシンプルで辛口なものが多いのです。カクテルについて基本的なことをここではお話します。

語源

まずはカクテル(Cocktail)の語源には諸説ありますが、4説を紹介いたします。

グラスにアルコールが入っていることを示すのに鶏の尻尾の羽根をさすという風習があったことから、雄鶏=Cockの尻尾=TailということでCocktailといわれるようになったといわれています。ちなみに雄鶏の尻尾は訳すならば、tail of cockになります。

バーテンダーの少年が雄鶏の尻尾に似た「コーラ・デ・カジョ」という木の枝を使ってミックスドリンク(お酒)を作っていました。そのお酒の名前をイギリスから来た船員が尋ねたところ少年が枝のことと勘違いして「コーラ・デ・カジョ」と答えたために、そのお酒の名前=雄鶏の尻尾=Cocktailとなったといわれています。

アメリカ独立戦争のころに、イギリス植民地のバーで女主人が盗んだ雄鶏とお酒を兵士たちに振舞っていました。その雄鶏の尻尾をお酒のビンにさしていたことで兵士たちがtail of cock万歳といったことからCocktailといわれるようになったといわれています。

アメリカに移住してきた人がニューオーリンズで薬屋を開き、そこで売っていたブランデーに卵を混ぜたもののことをフランス語でコクチュ(coquetier)と呼んでいました。それがいつしかカクテル(Cocktail)になったといわれています。

カクテルの材料

初期の酒
入門用に買った材料たち

カクテルの主な材料はスピリッツ、リキュールなどのアルコール飲料とジュース、炭酸飲料などです。

スピリッツとは、日本語で言えば蒸留酒のことでジンをはじめとして、ウォッカ、テキーラ、ブランデー、ウィスキーなどがあげられます。カクテルにはあまり使いませんが、焼酎もスピリッツといっていいと思います。

リキュールは、主にスピリッツに果物や薬草などを長時間漬け込んで味や香りを抽出したものを言います。色合いや風味はリキュールに大きく左右されます。

味を調えたり、アルコール度数を下げて飲みやすくするためにジュースや炭酸飲料がよく用いられます。ここで言うジュースというのは、レモンジュースやライムジュース、オレンジジュースなどの果実飲料のことです。柑橘系のものがよく利用されます。

ショートとロング

ヘアースタイルの話ではありません。カクテルには大別してショートカクテルとロングカクテルというものが存在します。

ショートカクテルとは、短時間で飲むために少量グラスに入ったカクテルのことです。バーなどで飲むことができるカクテルグラスに入ったものを想像していただければわかりやすいかと思います。アルコール度数は高なものが多いです。

一方、ロングカクテルとは、ショートとは逆に時間をかけて飲むことを目的にしており、温まらないように氷が一緒に入っていることが一般的です。居酒屋などでよく見る、大きめのグラスに入っているカクテルのことです。

カクテルと聞くと、どちらかというとロングをイメージする方が多いと思います。欧米ではバーやパブが多く、日本では居酒屋が多いことも起因しているのでしょう。私はまだ20代ということもあるためか、身近な友人はカクテルと聞くとロングのイメージが強いようです。

アペリティフとディジェスティフ

少々聞きなれない言葉だと思いますが、カクテルの分け方にこのような分け方もあります。これはフランス語で、日本語で言うと食前酒と食後酒です。

アペリティフ(Aperitif)は、食前酒のことで食欲増進を目的として飲みます。カクテルだけに限らず、ワインなどの他のアルコール飲料もアペリティフと呼ばれています。

アペリティフは、食事の味を邪魔しないためにも辛口で味を抑えたものが多いです。マティーニが代表的なアペリティフですね。食事で言えば前菜といったところでしょうか。

ディジェスティフ(Digestif)は、食後酒のことで消化を促進させる働きがあります。アペリティフとは逆に甘口なものが多いです。食事で言えばデザートといったところでしょう。アペリティフと違って、あまり使われない言葉ですが知っておいて損はないでしょう。

食後の前後以外では、なんて呼ぶのだろうかとお思いでしょうが、特にないと思います。知らないだけかもしれないので知っている方いたら教えてください。あるとすればおそらくフランス語でしょう。

他にもTPOで分類するものに、ナイトキャップカクテルというものがあります。就寝前に安眠できるようにと飲むカクテルのことです。

シェークとステア

シェークというのはシェーカーでしゃかしゃかするやつですね。

ステアというのはあまりなじみがないかもしれません。シェークは気泡を含ませてお酒を丸くする効果があるのですが、逆に丸くしたくないときや、シェークするとあわ立ってしまうもの、空気に弱いお酒を使う場合にはステアという手法を使います。

ショートとロングでのステアは意味合いが違って、ロングでのステアは炭酸を使ったときそれが抜け出さないように静かに混ぜるためにグラス内で行います。ショートでのステアは空気となるべく混ざらないようにするために専用のミキシンググラスというものを使って行います。

カクテルを作る手法とは少し違いますが、マドラーを使ってくるくる回すのもステアということがあります。

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